くすぐりフェチによる創作ブログ。ここに書くのは雑多なことばかり。『はじめに』に作品へのリンクがあります。
2014/07/18
00:57:48
 少々、小出しにしていかないと更新ネタもない状態(´-ω-)

 最近は少しの隙間を見つけて作業することも少ない様子。集中力が散漫ですね。
 どうにも必要以上にあれこれ物事に手を付けてしまっています。もうちょっと絞るべし。

 夏の暑さに負けず、にんにく食べて頑張って参りましょう。
 これでもかと花椒のきいた麻婆豆腐が食べたいです。


 ということで、今書いてるの小出しします。
 シーン直前まで、続きからです。
.




 趣味、風俗巡り。
 それが、私の数少ない趣味の一つ。


「予約の、理瀬……りせさんね」

 目の前の女性の言葉に、私は小さく頷いて返した。

 長過ぎる前髪が、私の視界を隠す。真っ黒な髪を腰まで伸ばした姿は、まさに根暗そのもの。
 服装だって、お世辞にもお洒落とは言えない。いつものTシャツ、いつものジーンズ。何だって良いんだ、どうせ、すぐに脱ぐもの。

 喋るのが苦手、見た目も地味。そんな私が、こうしてアルバイトで貯めたお金を注ぎ込んで風俗に通っているだなんて、知人が知ったら卒倒するだろう。


「りせさん。えぇと、失礼だけれど貴女、年齢は……」
「……ン」
「ふぅん、保険証。……あら、ごめんなさい。貴女があまりに若くて可愛らしいものだから」

 このやり取りも、新しいお店に行く度いつもいつも。コンプレックスを指摘される度に、私の顔は嫌でもむっとしてしまう。

「ふん」
「あら嫌だ、怒らないで頂戴。可愛い顔が台無しよ?」

 その中でも、このお店の人は格別、馴れ馴れしかった。
 むくれる私を一瞥して、目の前の女性はにっこりと笑うんだ。


 こんなお仕事をしていながら、目の前の女性はとても薄化粧。短く切られた黒髪が、彼女の清潔感を際立たせている。目尻が鋭い彼女が微笑む表情は、扇情的というよりはミステリアス、どこか不思議な女性だった。
 丈の短い白衣に包まれた身体は豊満、それでも下品な印象を受けない整った姿なんだ。

「私はチコ。もちろん、本名じゃないわよ? ……ふふっ、よろしくね、りせちゃん」

 喰らう訳ではない、それでも、どこか目を逸らせなくなるような笑みを浮かべる彼女は、変わった源氏名だった。


「さぁ、そこの廊下の右手がシャワールームよ。私はこれから支度。一人で切り盛りしてるから、生憎だけどシャワーはご一緒出来ないわ」

 そして、私は促されるまま、お店の奥へと連れて行かれてしまう。

 このお店を知ったのは、インターネットで偶然見つけた口コミからだった。
 たった一件、『この店はヤバい』という何ら要領も得られない文章が、妙に私の脳裏に残り続けた。

 はてさて、私の勘は正しかったのだろうか。


「りせちゃん、存分に楽しんでいってね」

 チコさんは、シャワールームの扉を開ける私の背に向かって微笑んだ。

「ようこそ、『おしりや』へ」


 ――おしりや――




「『おしりや』、ね……」

 私はタオルを手に取り、水の滴る音に耳を傾けながら、この店の名前を思い返す。

「……何のお店だっけ?」

 実は、私はこのお店がどんなお店なのかを知らない。
 内容がすかすかの口コミ一件、それだけでこのお店に足を踏み入れてしまったのだから。
 思い切りが良いのは良いことだと思う。だけど、もう少しは下調べするべきだったと反省してしまう。


「ふぅっ」

 私は、湯気を含んだ前髪を掻き上げ、鏡に写った身体を凝視した。

 こんな趣味を始めてから、私の身体は不思議と女性らしさが増しつつあった。
 遅めの成長期と重なったのか? 染みのない白い肌は艶が増し、細身の身体に付いた胸とお尻が少しずつ大きくなっている。そう、確か、今はCカップ。
 だけど、背丈は小さく、顔付きも童顔。成長出来ないパーツと成長し始めたパーツが合わさって、今の私はなんてアンバランスなのだろう。


「別に、何でも良いけどね」

 こんな趣味だもの。お金さえ払えば、どんな身体でも愉しむことが出来る。
 あまり、自分の身体に興味はなかった。そして、他人の身体にも。
 身を焦がす程の快楽、それだけが望み。


 私は身体を拭っていたタオルを放り投げ、紙で出来た下着とバスローブを取り出した。

「気持ち良いと、いいな」

 ぽつりと零れた期待の言葉は、滴る水に溶けて排水口の中へと消えていった。


 ***


「さぁ、りせちゃん。そこに寝て頂戴」
「…………」
「あら、どうしたのかしら?」

 さて、これは一体どういうことだろう。

 丈の長いバスローブに包まれた私は、チコさんに連れられた部屋に入るや否や、不可思議な光景にその場で立ち尽くしてしまった。

「ア、あの、これは……」
「あら。りせちゃん、やっと喋ってくれたわね。やっぱり可愛らしい声だわぁ」
「イ、いエ、じゃなくて、これハ……」

 彼女の屈託のない笑みに、私は顔を伏せながら突っぱねる。喋るのが苦手な私は、そんな聞き馴れない褒め言葉が妙に恥ずかしかった。

「ん? ここに寝るのよ?」
「…………」

 そんな気持ちを知ってか知らずか、彼女はにっこりと笑った。


「……んな馬鹿な…………」

 風俗に度々通う私が戸惑うのも無理はない。彼女が指さしたそれは、何とも奇抜な形をしたベッドだったのだから。

 ベッドの天板から、“こぶ”のようなものがぽっこりと飛び出しているんだ。それは、まるで焼けた網の上で膨らむお餅のよう。
 こんな物の上に仰向けになれば、背骨が反り返って折れてしまう。

 私はそんなことを思っていたのだけれど、それを察してか否か、チコさんは私の肩を掴んだ。


「うつ伏せよ、うつ伏せ」
「うつ伏せ……? デ、でもそれにしたって……」
「ほぉら、こうっ」
「ぁ、わっ」

 そして、私は彼女の為すがまま、その不格好な寝具へと寝かされてゆく。
 盛り上がった怪しい“こぶ”のてっぺんに、私のおへそが押し付けられる。お腹に押し潰されるそれは、ゴムボールのように柔らかかった。
 背筋が緩やかに反り返り、平たい天板に上半身が伏せられる。両腕が枕となってそれを支えていた。両膝がぽてっとした“こぶ”の付け根に押し込まれたところで、私は自分の体勢に気が付き頬を朱色に染めた。

「こ、これって……」

 これは、なんて恥ずかしい格好だろう。
 まるで四つん這いのような姿勢。丸い“こぶ”をお腹で抱え込んだ私は、お尻をこれでもかと彼女に突き出しているんだ。

「さぁて、早速始めましょう」
「っ!? ア、あああの……!!」
「あら、どうしたのかしら?」

 彼女がじりじりと近付いて来る。背後から聞こえた舌なめずりに、私は思わず声を上げた。
 未知の体験と、何より得体の知れない彼女の雰囲気に、私は心底怯えていたんだ。

「こ、ここコって……、どんなお店なんですカ……!?」

 その言葉の後、彼女の身体はようやく止まった。


「はぁ?」
「う、ァ、あの……」
「……貴女、ここが何のお店が分からずに来たの?」
「は、はひ……」

 それは、私がずっと疑問に思っていたこと。それでも、チコさんは呆れたように溜息を付いた。当然と言えば当然だ。

「…………」
「……ごくっ」

 沈黙が訪れる。
 チコさんは、おずおずと尋ねた私の顔をじぃっと見つめるだけ。感情の読み取れない表情が、私には凄く恐かった。
 思わず飲み込んだ生唾の音が、嫌に大きく響いて聞こえる。数秒か十数秒か、そんな刹那の時間が、私には無限の時間に感じた。


 そして、チコさんは笑った。

「それじゃ、教えてあげるわ。身体でっ」
「ヒィッ!?」

 バスローブ越しに、私のお尻ががしりと掴まれる。
 くるりと一転した空気と残酷な言葉に、崖から突き落とされる心地がした。思わず悲鳴まで飛び出た。

「えっ、ちょっ、えぇっ!?」
「大丈夫大丈夫。気持ち良ーくしてあげるからっ」
「で、でもっ! わ、私……!?」
「大丈夫大丈夫。こーんな可愛い女の子の身体を傷付けるようなことはしないわよ。サービスしてあげるわよぉ?」

 『大丈夫大丈夫』と連呼するチコさんから、私は一生懸命身体を捩って逃れようとする。
 しかし、それはお尻を振るだけに過ぎなかった。彼女の嗜虐心を掻き立てるつもりもない、卑猥なダンスをするつもりもない。ただただ、彼女に間抜けな姿を晒し続けた。


「焦れったいわねぇ、それっ」
「ひっ!? ひゃぃいぃんっ!!?」

 そして、四つん這いのまま押し問答を続けること数十秒。ついに私の口からみっともない叫び声が搾り出されるのだった。


 ***


 わっふるわっふる。


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